Missing Blue　ドラマＣＤ？　その１３　誕生日編

『Ｍｉｓｓｉｎｇ　Ｂｌｕｅ』　ドラマＣＤみたいなもの　～　その１３　～　かりんの誕生日編 ◆一覧へ戻る　　◆前のページ　　◆次のページ１４日の昼休み、学校にて。
沙夜	「そっか‥それじゃ、しょうがないよね。　うん、頑張ってね。　それじゃ‥」

瑞希	「‥‥ん？　どうしたの、沙夜さん。　なんか、少しザンネンそうだけど‥。　‥もしかして、牧村君とケンカを？」

沙夜	「あっ、春日さん。　ううん‥ケンカじゃないよ。　でも、チョット残念なコトがあって‥」

瑞希	「そう‥。　私‥‥何か、力になれる？」

沙夜	「あっ。　べ、別に、そんな深刻な顔をされるコトじゃないんだよ？　今度の土曜日は、神瞳さんのお誕生日なんだけど。　お出かけするんで、いないんだって」

瑞希	「‥神瞳さんの誕生日？　もしかして、パーティでもするの？」

沙夜	「う、う～ん‥そんな予定はなかったけど‥。　でも、できたら良いいね。　パーティ」

瑞希	「‥そうだね。　要するに、誕生日をお祝いしようと思ったけど、お出かけしてるからザンネン‥‥ってコト？」

沙夜	「うん、そうなの。　あたし、神瞳さんに助けられたコトがあるから、そのお礼も込めてプレゼントを買ったんだけど‥。　いないのなら、しょうがないよね」

瑞希	「‥そうだね、ザンネン‥」

瑠羽奈	「お～い。　功司に沙夜ちゃ～ん、いる？　って、沙夜ちゃんはいた。　あれ、功司はドコ行ったの？」

沙夜	「あっ、瑠羽奈さん。　功司君なら、もうお昼に出かけちゃいましたよ」

瑠羽奈	「え～、もう行っちゃったの？　ちぇっ、一足遅かったか。　‥って、沙夜ちゃん、どうしたの？　な～んか、暗い顔してるけど」

沙夜	「え？　‥い、いえ、そんなコトないですよ。　チョット残念なコトがあっただけで‥」

瑠羽奈	「そなの？　へぇ‥なんか楽しそうじゃない。　ナニがあったか、あたしにも教えてよ～」

瑞希	「‥ザンネンなコトだって言ってるのに ‥‥楽しそうなの？」

瑠羽奈	「そりゃそうよ。　『他人の不幸は蜜の味』って言うでしょ？」

沙夜	「た、確かに言いますけど‥。　で、でも、不幸ってホドのコトじゃないですよ？　チョット、ザンネンってだけで」

瑠羽奈	「それは、話を聞いてからあたしが決めるから。　ねぇねぇ、教えてよ～」

沙夜	「は、はぁ‥良いですけど。　でも、ホントに大したコトじゃないですよ？　今度の土曜日は神瞳さんの誕生日なんですよ。　でも、お出かけするみたいだから、お祝いできないな～ってダケで‥」

瑠羽奈	「‥‥って、ソレだけ？」

沙夜	「え？　‥あっ、はい‥‥一応」

瑠羽奈	「またまた～。　ほんと～～‥は、ソレだけじゃないでしょ？」

沙夜	「い、いえ‥‥。　ホント～に、ソレだけですけど‥‥」

瑠羽奈	「‥って、ゼンゼンつまんないじゃん！！　てか、ゼンゼン蜜の味じゃないし！」

沙夜	「あ、あうぅ‥‥そんな、怒られても‥ 。　だから、大したコトじゃないって言ったのにぃ‥」

瑞希	「‥でも、もうプレゼントも買っちゃったんでしょ？　‥渡せなかったら、不幸だと思うけど」

瑠羽奈	「なんで？　土曜にいないってダケで、どっか転校するワケでもないでしょ？　なら日曜にでも、あの子の家に行ってくれば良いじゃん」

沙夜	「あっ、いえ。　一応、月曜日に渡そうかと思ってますから。　お家まで行ったら、迷惑かも知れないですしね」

瑠羽奈	「なんでよ～。　コッチは、誕生日を祝ってやろうって言ってるのよ？　な～んで、メイワクになっちゃうワケ？」

瑞希	「‥ズイブン、高圧的なお祝いの仕方だね‥」

瑠羽奈	「そんなコトないって。　コッチは、プレゼントをあげる方。　向こうは、もらう方。　なら、ドッチが偉いかなんて、一目瞭然じゃない」

沙夜	「え、えっと‥‥普通は、誕生日の人が一番偉いと思うんですけど‥」

瑠羽奈	「んなコトないって。　向こうはタダで物を貰おうってんだから、図々しいくらいなんだし。　ん～‥でも、何か楽しそうね。　あたしも日曜、一緒に行こっか？」

沙夜	「え？　‥で、ですから、月曜にしようかな～‥って、思ってるんですけど‥‥」

瑠羽奈	「そんな、２日も過ぎた後じゃ、ありがた味も無いじゃん。　せめて、１日後の日曜にしないと。　ってワケで、あたしも一緒に行ってあげるから、感謝してよね」

沙夜	「‥‥あ、あのぉ。　日曜に行くことで、決定なんですか？」

瑞希	「‥でも、瑠羽奈さんの言ってるコト‥ ‥珍しく当たってるかも。　やっぱり、お祝い事は早い方が良いと思う‥」

瑠羽奈	「‥珍しく‥‥ってトコが引っかかるけど。　まあ、そ～ゆ～コトね。　折角あたしが祝ってやろうってのに、遠慮してど～すんのよ？」

沙夜	「‥あうっ。　やっぱり、高圧的なお祝いの仕方ですね‥‥って、ホントに瑠羽奈さんも来るつもりなんですか？」

瑠羽奈	「モチロン。　あたしが、パーティーに出ないワケないでしょ？」

沙夜	「‥べ、別に、パーティーをするワケでもないんですけど‥」

瑞希	「‥でも、お菓子くらい買って行ったら？　みんなでソレを食べて、盛り上がるくらいは良いんじゃないかな？　もし行くなら、私も行きたい‥。　神瞳さんには、お世話になってるし‥」

沙夜	「う、う～ん‥‥そうだね。　一応、クッキーを焼いて行くつもりだったけど」

瑠羽奈	「な～によ。　沙夜ちゃんのプレゼントって、クッキーなの？　ズイブン安上がりじゃない」

沙夜	「あっ、いえ。　それとは別に、リボンを買っておきました。　クッキーはオマケで、メインのプレゼントはソッチですね」

瑠羽奈	「りぼん～？　あの、オシャレの『お』の字もない、あの神瞳かりんに、リボン？　なんて～のか‥‥宝の持ち腐れって感じじゃない？」

瑞希	「‥それはヒドイと思う。　せめて、ネコに小判くらいに‥」

沙夜	「‥どっちもヒドイと思うけどね」

瑠羽奈	「でも、合ってるでしょ？　あの子がリボンしてるトコロなんて、見たことないし」

沙夜	「だからですよぉ。　神瞳さん、可愛いのに。　あんまりオシャレとかしないから、勿体無いな～って思ってたんです」

瑞希	「‥そうだね。　磨けば、スゴク可愛くなりそうな気はする‥」

瑠羽奈	「ふ～ん。　まあ、元は悪いとは思わないけど‥‥へぇ。　なんか、ソレもオモシロそうね。　んじゃさ。　日曜は、神瞳かりんのオシャレ記念日にしない？」

沙夜	「‥‥お、オシャレ記念日‥‥‥ですか？」

瑠羽奈	「そっ。　みんなでお金出して、可愛い服を買ってやんのよ。　それを、嫌がる神瞳かりんに無理やり着せると‥‥。　‥あ～、やっぱ楽しそうじゃん」

瑞希	「‥‥嫌がるの？」

沙夜	「そ、それはどうかと‥。　折角の誕生日ですし、嫌がるコトはチョット‥‥」

瑠羽奈	「ああ、ソレは言葉のアヤってヤツよ。　モチロン、喜ぶに決まってるじゃん。　んじゃ、服はあたしが買っておくから。　お金、みんなで出してよ」

沙夜	「‥え、えっと‥‥‥そこはかとなく、イヤ～な予感がするんですけど‥‥。　へ、変な服はダメですよ？　金ピカ派手な服は、きっとイヤがると思うし‥‥」

瑞希	「‥露出が激しいのも、多分イヤがると思う‥‥」

瑠羽奈	「だいじょーぶ、大丈夫。　あたしを信じてよ。　秋っぽく、シックに決めちゃうんだから。　それとも、あたしのファッションセンスを疑うワケ？」

沙夜	「い、いえ‥‥瑠羽奈さんのファッションセンスは良いと思いますけど‥」

瑠羽奈	「なら良いじゃん。　あたしに任せて。　んじゃ、沙夜ちゃんと春日瑞希は、他のメンバーを集めてね。　多ければ、多い方が良いから」

瑞希	「‥‥多い方が、プレゼントが安くなるから？」

瑠羽奈	「そ～ゆ～コト。　あんたも分かって来たじゃん。　なんか楽しくなってきたわね～。　んじゃ、早速、プレゼントを買いに行くから。　あの子の家を調べるのとか、メンバー集めは頼んだわよ？　んじゃね～」

沙夜	「あっ！？　る、瑠羽奈さん！　ま、まだ、お昼休みで、午後の授業が‥‥‥‥って、行っちゃった‥。　日曜は、明後日なのに‥もう買っちゃうつもりなのかな？」

瑞希	「‥みたいだね。　それで‥どうするの？　メンバー集め‥」

沙夜	「そ、そうだね‥‥静乃ちゃんと、唯芽ちゃんでも誘う？」

瑞希	「‥良いと思うけど‥‥命先生は？」

沙夜	「あっ、今回は、ルートが違うんだって。　だから、出てこれないみたい」

瑞希	「‥‥‥るーと？」
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－１６日の日曜日、牧村の家にて。
かりん	「‥‥そ、それで‥‥こ、これは一体、どのような状況なのですか？」

瑠羽奈	「だ～か～ら。　あんたの誕生日を祝おうって集まったんでしょ？　感謝しなさいよ」

かりん	「は、はぁ‥‥確かに、それは有難いコトですが‥。　ど、どうやって、この家にいるコトを突き止めたのですか？」

唯芽	「はいは～い！　私が、騎士道部の人に聞きました！　ココで、先輩の看病をしてるって！」

かりん	「そ、そうなんだ‥」

静乃	「それより‥お兄様、どうしたんですか？　なんか、苦しげに寝ちゃってますけど‥」

かりん	「‥う、うん‥‥色々あって。　お疲れだから、今日一日は寝て過ごされるそうなの」

沙夜	「ふ～ん。　そう言えば神瞳さんも、お鼻にバンソーコー付けてるよね。　怪我でもしたの？」

かりん	「は、はい‥‥それも、色々ありまして‥‥。　詳しくは、この作品と同時に展示したＳＳ、『暗闇でハッピバースデー』の方でどうぞ‥」

瑞希	「‥‥ＳＳ？　‥サドとサド？」

沙夜	「‥え？　え？　さ、サドさんとサドさんって‥‥も、もしかして、ムチで叩かれてケガしたとか？　そ、それじゃ、功司君がお疲れなのも、ソッチ方面で頑張ったから‥‥」

かりん	「ち、違います！！　サイド・ストーリーの略で、ＳＳです！」

沙夜	「あっ‥‥そ、そっか。　そうだよね。　神瞳さんが、サドさんのワケないし‥‥」

瑞希	「‥ほら。　沙夜さんがボケ始めると、お話が先に進まないから‥‥しっかりしてね」

沙夜	「あ、あうぅ‥‥ゴメン」

瑠羽奈	「‥てか、最初にボケたのは、春日瑞希‥‥あんたでしょ？　まあ、どうでも良いけど。　んじゃ、さっそくパーティーを始めましょ」

かりん	「あ、あの‥お気持ちは、とても嬉しいのですけど‥。　牧村さんが、寝ていらっしゃいますので。　出来れば‥‥」

瑠羽奈	「ん？　‥ああ、そうね。　分かった」

かりん	「よ、良かった‥。　分かっていただけましたか」

瑠羽奈	「うん、モチロン分かったよ。　功司のお見舞いも一緒にして欲しいってコトでしょ？　心配しなくて、ちゃ～んと功司も仲間に入れてあげるって」

かりん	「は、はい。　それなら安心‥‥って、違います！！　牧村さんが寝ていらっしゃるので、騒がないで下さいと！」

瑠羽奈	「‥って、一番騒がしいのは、あんたじゃん」

かりん	「‥あっ。　も、申し訳ありません‥ ‥」

沙夜	「ん‥でも、起きないね。　よっぽど疲れてるみたい。　起きちゃたら仲間に入れるってコトで‥‥このまま、始めちゃう？」

唯芽	「でもでもぉ。　こうやって、先輩のお布団の周りに座って、みんなで集まってるとぉ‥」

瑞希	「‥ると？」

唯芽	「なんか、先輩のお葬式みたいですね」

かりん	「って、唯芽ちゃん！？　そ、そんな縁起でもないコト言わないで！！」

瑠羽奈	「だ～か～ら‥神瞳かりん。　騒がしくするなって言ったあんたが、一番うるさいよ？　静かにしないと、起きちゃうじゃん」

かりん	「‥‥はっ。　そ、その通りですね‥ ‥面目ありません‥」

沙夜	「ま、まあまあ‥‥そんな落ち込まないで。　折角の誕生日だもん。　騒がないにしても、お菓子くらい食べようよ。　あたし、クッキー焼いてきたんだ。　‥はい、神瞳さん」

かりん	「あっ、はい。　ありがとうございます。　‥‥あっ、美味しいですね、このクッキー」

沙夜	「そう？　ふふっ、良かった」

静乃	「あっ、そうそう。　私と唯芽ちゃんからも、プレゼントありますよ。　ほら、唯芽ちゃん」

唯芽	「はいは～い！　えっと‥あ、あった！　コレ、私と静乃ちゃんで、一緒に作ったんです！　どうぞ、お師匠さま！」

かりん	「あっ、うん。　ありがとう。　これは‥‥お守り？」

静乃	「はい。　法力を、た～っぷり込めておきました」

唯芽	「私も！　感謝の念を、い～っぱい込めて作りましたぁ！！」

かりん	「う、うん、ありがとう。　‥で、でも、唯芽ちゃん。　もうチョット静かにね」

瑞希	「私は‥‥プレゼント、持ってきてないの。　瑠羽奈さんが、みんなの代表で買うって言ってたから‥‥ゴメンなさい」

かりん	「あっ、いえ。　こうしてお祝い頂いただけで十分です。　‥それよりも、瑠羽奈さんが代表なのですか？」

瑠羽奈	「な～によ、その意外そうな顔は。　あたしがプレゼント買ったらオカシイ？」

かりん	「い、いえ‥。　少し意外だったのは確かですが‥おかしくはありませんね」

瑠羽奈	「そうでしょ？　んじゃ、勿体ぶるのもなんだし、早速プレゼントね。　はい、神瞳かりん。　おめでと」

かりん	「あ、ありがとうございます。　‥‥ にしても、大きなプレゼントですね。　それが、幾つも‥」

瑠羽奈	「ま～ね。　んじゃ早速着てみてよ」

かりん	「着る‥と言うコトは、洋服なのですか？　‥‥‥る、瑠羽奈さんが選ばれた服‥‥‥ですか」

沙夜	「‥あっ。　そ、そんなに身構えなくても‥。　一応、露出が激しいのとか、キラキラしてる服はＮＧって言っておいたから」

瑠羽奈	「そ～そ～。　今回は、シックに決めてみたから。　おへそとか胸とか出ちゃってる服も考えたんだけどさ～。　あんたには似合わないと思ってね」

かりん	「‥‥と言うか、胸が出てしまっては、もう服としての意味が無いのでは‥？」

瑠羽奈	「だから、違う服にしたんじゃない。　んじゃ、着方が分からないだろうし、手伝ってあげるよ」

かりん	「‥わっ！　‥こ、この部屋ではダメです！！　ま、牧村さんがいらっしゃるのに、着替えるなんて‥‥」

瑠羽奈	「ん？　なんでよ。　寝てるから、い～じゃん」

かりん	「と、途中で目を覚まされたらどうするんです！　‥き、着替えなら、せめて隣の部屋で」

瑠羽奈	「もう、メンドクサイなぁ‥。　んじゃ、さっさと行くよ」

沙夜	「行ってらっしゃい。　ふふっ、楽しみにしてるからね」

静乃	「あっ、私もです～。　かりん先輩なら、なんでも似合いますよ」

かりん	「う、うん‥‥ありがとう。　でも‥‥なぜだろう。　とても不安な気持ちが抑えきれないのだけれど‥‥」
－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－・・・２０分後。　ドアの影にて。
瑠羽奈	「着替え終わったよ～。　‥ってほら、神瞳かりん。　照れてないで、さっさとお披露目しなさいよ」

かりん	「‥‥で、ですが、こんな服だとは聞いてません。　こ、こんな姿を、皆さんに見せるなんて‥‥」

瑠羽奈	「なんで？　結構似合ってるよ？」

かりん	「に、似合ってるかの問題ではなく‥ ‥。　こ、この服は、さすがに恥ずかしすぎます‥」

沙夜	「‥あ、あれ？　恥ずかしいって‥‥もしかして、露出がすごかったの？」

かりん	「い、いえ‥。　むしろ、生地は多いのですけれど‥‥」

瑞希	「‥隠さなきゃならないトコが隠れてれば、良いんじゃないかな？」

唯芽	「そうですよぉ～。　私、すっごく見てみたいですぅ！」

瑠羽奈	「ほら。　みんな、あ～言ってるし。　ってワけで、強制登場～。　‥えい！！」

かりん	「‥きゃっ！　お、押さないで下さい！！　‥‥‥って、あっ‥‥‥」

沙夜	「‥‥‥え゛？　‥‥し‥‥‥神瞳‥‥ さん？　そ、その服は‥‥‥」

瑠羽奈	「どうどう？　あたしのセンスに、ビビった？」

沙夜	「‥‥‥え、えっと‥‥確かに、色々ビビりました‥‥。　‥で、でも、みんなが思ってるコトがあると思うんですよ‥‥‥‥」

全員	「‥‥‥なんで、ゴスロリ？」

かりん	「‥‥‥（真っ赤）」

瑠羽奈	「ん～？　だって、今の流行りだし。　露出が激しいのも、キラキラしてんのもダメって言うんだもん」

沙夜	「‥た、確かに、露出してる場所は少ないですね‥‥」

瑞希	「‥それに、ドチラかと言うと、地味系の色だけど‥‥‥」

全員	「‥‥コレって、シックですか？」

かりん	「‥‥（さらに真っ赤）」

瑠羽奈	「え～、シックでしょ？　ほら。　胸元の十字架と、リボンがオシャレ」

沙夜	「あっ。　そのリボンは、あたしが選んだんだ。　どう？　神瞳さん」

かりん	「‥‥ど、どう‥‥と言われましても ‥‥。　こ、この様な服を着たのは初めてで、何やら頭が混乱していまして‥‥」

静乃	「‥‥はぁ～。　最初に見た時は、確かにビビリましたけど‥‥うん。　コレはコレで、良いんじゃないですか？　かりん先輩、と～っても似合ってますよ」

唯芽	「そうですね！　お師匠さま、まるで別人のようです！」

かりん	「‥‥うぅ‥‥この服が似合うと言われるのは、少し複雑な気分だけど‥‥」

瑞希	「その服が似合う‥と言うか、きっと何を着ても似合うんだと思う‥」

沙夜	「そうだね。　ブロンドだと、黒い服も映えるしね。　神瞳さん、可愛いよ」

かりん	「‥‥ううぅ‥‥なんだか、晒されてる気分です‥。　‥‥も、もう着替えても良いですか？」

瑠羽奈	「あっ、チョット待って。　今のあんたを、一番見せなきゃなんない相手が残ってるじゃん」

かりん	「一番‥見せなければならない相手？　‥‥‥とは、もしかして！？」

瑠羽奈	「そっ、多分当たり～。　ほら、やっぱ功司だって見たいと思うのよね～。　ってワケで、ほら。　起きなさいよ、功司

かりん	「だ、ダメです！！　いけません、起こしては！！　こ‥‥こんな姿を、牧村さんに見られたら‥‥わ、私、恥ずかしくて死んでしまいます！！」

瑠羽奈	「なんでよ～？　みんな、似合ってるって言ってるじゃん。　功司だって、きっと喜ぶよ？　ほら、功司ってば」

かりん	「だ、ダメです！！！　起こさないでぇ！！！」

牧村	「‥‥んぁ？　‥‥‥な、なんだ？　今の大声は‥‥‥ん？　‥‥瑠羽奈？　それに、沙夜に静乃に唯芽に春日さん‥‥‥それと、ソッチの黒い服は‥‥」

かりん	「‥‥い、いやぁっ！！　み、見ないで下さい！！！」
『ドゴンッ！！！』
全員	「‥‥‥‥‥あ」

かりん	「‥‥はぁ‥‥はぁ‥‥‥‥はっ！？　‥わ、私としたことが、思わず‥‥。　ま、牧村さん、ご無事ですか！？」

瑞希	「‥‥どう見ても、ご無事じゃないよね？」

静乃	「そうですねぇ‥。　寝ているのとは、明らかに違いますもんね。　お兄様‥‥白目むいてる」

沙夜	「‥今の、『乙女の恥じらいアタック』は、確かにスゴかったもんね‥‥。　地面、揺れたし‥」

唯芽	「‥‥私の、トールハンマーの一撃より凄かったかも‥‥」

瑠羽奈	「あらら‥功司も、報われないわねぇ。　可哀想だから、神瞳かりんを写メに撮って、後で見せてあげよっかな？　そ～すりゃ、殴られ損ってコトもないでしょ」

かりん	「‥あ、ああ‥目を覚まされない‥‥ 。　ご、ゴメンなさい‥‥御免なさい‥‥牧村さん！」
『‥パシャ』　～　オシマイ　～ ◆一覧へ戻る　　◆前のページ　　◆次のページ

『Ｍｉｓｓｉｎｇ Ｂｌｕｅ』 ドラマＣＤみたいなもの ～ その１３ ～ かりんの誕生日編

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