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ドラマＣＤ？ 特別編 その２ Ｐ７
船の上にて。
沙夜 「潮風が気持ちいいね〜。 あたし、船で旅に出るなんて初めてだよ」
かりん 「私もです。 確かに、涼しげな風が気持ちいいですね。
さて‥それでは沙夜さん。 これから、どこに向かいましょうか？」
沙夜 「あっ、そうだね‥。 船が手に入ったのは良いけど、これからドコに行ったら良いんだろう？」
瑞希 「だから‥‥行ける場所、全てに行って、そこで出会う人、全員に話を聞くの」
沙夜 「‥でもそれって、スゴク大変だと思うし‥。 一体、何年かかるんだろう？」
静乃 「大丈夫ですよぉ。 お金を払ってくれるなら、私が占いますから。
それで次に行く場所は、分かりますよ」
沙夜 「そっか。 じゃあ、まずはモンスターさんを倒してお金を手に入れないとね。 ‥ちょっと可哀想だけど。
そうなると、神瞳さんだけが頼りだけど‥大丈夫かな？」
かりん 「はい、任せて下さい。 全力で戦わせていただきます」
瑞希 「‥私も魔法が使えるよ？」
沙夜 「‥か、春日さんのは、最後の手段ってコトでね。
‥‥お月様とか落とされたら、色んな意味で終わっちゃうし‥」
静乃 「私も魔法は使えますよ。 まあ、攻撃の魔法は、あまりないですけどね」
沙夜 「う、うん。 頼りにしてるよ。 じゃあみんなで、神瞳さんのバックアップをしようね」
かりん 「はい、お願いします」
瑞希 「じゃあ、これからの行動も決まったみたいだし‥‥ココからは、ダイジェスト版でお送りしたいと思います‥」
沙夜 「‥だ、だいじぇすと？」
瑞希 「うん‥。 これから色々な冒険があると思うけど、それを全部書いていったら、スゴイページ数になるし‥。
だから、要所要所だけを、ピックアップしていくってコト‥」
かりん 「なるほど。 それは確かに楽になりますね。 恐らくあと２ページ程で、魔王の居城まで行けるでしょう」
沙夜 「楽にって‥‥。 で、でも‥‥書かれてないトコでも、あたし達は旅をしてるんだよね？」
瑞希 「うん、モチロン‥。
山を登り、谷を降り‥幾千の海を越え川を越え‥‥そして、数々の戦いを繰り広げてるよ」
沙夜 「‥‥そ、そんなに大変なコトがあっても、書かれないんだ‥‥。
それって、何かソンした気分になるのは‥‥気のせい？」
静乃 「気のせいじゃないですね。 沙夜さんの華麗なツッコミとかも、収録されないのはザンネンですよね？」
沙夜 「‥‥‥割とそれは、どうでも良いけど」
瑞希 「‥でも、書く方と読む方は、楽になるし‥」
沙夜 「‥そ、そう‥‥。
‥じゃあ、頑張ろうか。 世界を平和にするタメに‥‥と、あたしは、夢が覚めて元の世界に戻るタメだけど」
かりん 「そして、牧村さんをお助けする為にもですね！
さあ！ 旅の、輝かしい第一歩を踏み出しましょう！！」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
＜ ダイジェスト その１ ＞
船の上にて。
雉晶 「女のアタシが海賊の頭なんて、変だと思うかい？」
沙夜 「‥‥‥‥って、いくらダイジェスト版だからと言って、いきなりコレじゃ、何が何やら‥」
瑞希 「そうだね‥。 じゃあ今の状況を、簡単に解説すると‥‥」
雉晶 「ほらほら、変な動きをするんじゃないよ。 アンタ達の船は、あたしの率いる海賊団に囲まれてるんだからね。
さっさと、有り金全部出すんだね！」
瑞希 「‥‥ってワケ」
沙夜 「ナルホド‥‥って、いきなり海賊に襲われてたんだ、あたし達‥」
瑞希 「うん‥。 輝かしい旅への第一歩目がコレ‥」
かりん 「沙夜さん、どうしますか？ 敵の数は、二十人程‥。
皆さんが自衛して下されば、私一人で何とか戦ってみますが‥」
沙夜 「う〜ん‥‥でも相手は、モンスターさんじゃなくて、普通の人だし‥‥。
人間相手に戦うのは、あんまり気が進まないね。 何とか、話し合いで解決できないかなぁ？」
かりん 「お優しいのですね、沙夜さんは‥。
ですが、相手は海賊です。 交渉をまとめるのは、困難だと思います」
沙夜 「でも、あたし達、お金持ってないし。 奪う物が無いって分かれば、帰ってくれないかな？」
瑞希 「‥どうだろうね？ まあダメなら、その時は戦えば良いし‥」
沙夜 「う、うん。 出来れば、戦ったりしたくないけど。
‥と言うわけで、海賊さん。 私達はお金を一円も持ってないんです。 あげられる物と言ったら‥‥この、竹槍くらいで‥」
雉晶 「はぁ〜あ？ こんな高そうな船に乗ってながら、無一文だってぇ？ そんなの誰が信じるってゆ〜のよ！
さっさと出さないと、腕ずくってコトになるよ？」
沙夜 「ううぅ‥やっぱり信じてくれない‥‥」
雉晶 「当たり前だよ。 ウソをつくなら、もっとマシなウソをつくんだね」
かりん 「嘘ですって！？ 沙夜さんは、立派な勇者です！ 嘘をつくような方ではありません！！
今の発言、取り消しなさい！！」
雉晶 「はぁ〜ん？ 勇者だってぇ？ こりゃ驚いた。 女の勇者がいたとは初耳だね？
ウソもそこまで行くと、笑えるじゃないか。 あははははっ！」
かりん 「は、本当です！ 沙夜さんは、勇者牧村の血を引く、立派な勇者なんです！
ほら。 沙夜さんからも、何か言って下さい！」
沙夜 「‥う、うん。 ‥でも、女の勇者だって言われた‥。
初めて女性扱いされて、ちょっと嬉しかったりするんだケド‥」
静乃 「‥沙夜先輩‥‥そんなに気にしてたんですか。 いつも、勇者のムスコって言われてたの」
瑞希 「‥‥沙夜さんが気にしてたのは、姿を見ても、男と勘違いされるコトなんだと思う‥。
特に、ムネの辺りを気にしてたりして‥‥」
沙夜 「ううぅっ‥‥春日さんは相変わらず、言いにくい事をズバッと言うし‥‥」
かりん 「さ、沙夜さん、しっかりして下さい！
沙夜さんが勇者に見えないと、侮辱されたのですよ！？」
沙夜 「う、うん。 でも、あたしが勇者っぽくないのはホントだし‥‥。 あまり、責められないかなぁ？」
雉晶 「あははははっ！ なんだ、こいつは腰抜けだね。
こんなのが後継ってのなら、勇者牧村ってのも、大したコトないんだねぇ？」
プツン！
かりん 「‥‥‥‥‥‥‥‥なんですって？」
静乃 「‥‥あ、あのぉ〜。 ‥‥‥今、かりん先輩の頭から、変な音が聞こえませんでした？」
瑞希 「聞こえたカモ‥。 プツンって、何かが切れた様な音が‥‥」
かりん 「‥‥‥沙夜さん。 私に５分、時間を下さい」
沙夜 「え？ ご、５分って‥な、なに？
‥って、神瞳さん‥‥なんか迫力があって、スゴク怖いんだけど‥‥」
かりん 「はい、５分です。 ‥‥５分で、あの者達を黙らせますから」
沙夜 「そ、それって、戦うってコト？ だ、ダメだよ危ないよ！？ 相手は何十人もいるのに！」
かりん 「いいえ！ 牧村さんの事を侮辱されてまで、黙っている訳には行きません！！ やあっ！！」
沙夜 「ああっ！ ちょっと！ 一人じゃ危ないよ！？」
瑞希 「‥沙夜さん。 追ってったら、沙夜さんの方が危ないよ‥」
沙夜 「で、でも、一人で戦いに行っちゃったんだよ！？ 何十人も敵がいるのに、いくら神瞳さんでも、一人じゃ‥」
瑞希 「‥私はドッチかって言うと、海賊達に同情するけどね‥。
危なそうなら、魔法で援護するから‥‥取り合えず、５分待ってみない？」
沙夜 「か、春日さんがそう言うなら‥‥。 でも、スグに助けに行けるようにしとこうね」
静乃 「私も大丈夫だと思いますけどね。 じゃあ、この場で待機って事で」
− ５分後 −
雉晶 「‥ず、ズミバセンでじだぁ‥‥」
かりん 「それでは、何の事か分からない。 何に対する謝罪なのか、明確に述べてから謝りなさい！」
雉晶 「え、えぇと‥‥‥お、襲いかかってスイマセン‥？」
かりん 「確かに、それもある。 だが、他にもっと謝罪しなければならない事があるだろう！！」
雉晶 「わっ、わっ！ ご、ゴメンなさい！！ 謝る！ 謝りますから、もう槍はカンベンしてくださいぃ〜〜！！」
かりん 「泣いていては分からない！ さあ！ 他に謝罪しなければならない事は！！？？」
雉晶 「う、うひいぃぃぃ！！ う、生まれてきてゴメンなざ〜い〜〜！！」
沙夜 「‥‥あ、哀れだ‥‥哀れ過ぎるよ‥‥」
瑞希 「‥ほらね。 心配、要らなかったでしょ？
今の神瞳さんなら、魔王にだって簡単に勝てるよ。 ‥辺り一帯を、廃墟にしつつね‥」
沙夜 「それは、頼もしいんだか怖いんだか‥。 新たな魔王として、君臨しそう‥‥」
瑞希 「でも、みんな無事で良かったね‥。 神瞳さんも、傷一つないし‥」
静乃 「そうですね〜。 メンバーで傷を負ったのって、まだ私だけなんですね。
私のおしりに、沙夜先輩の竹槍が刺さった時の傷だけ‥‥」
沙夜 「あうあう‥‥ゴメンなさい‥‥」
瑞希 「‥‥静乃ちゃんも、結構執念深いね。 ‥これは、旅が終わるまで言われ続けそう‥」
沙夜 「それはチョット嫌‥。
それにしても、海賊さん達は見事に壊滅状態だね。 ちょっと可哀想かも‥」
瑞希 「‥可哀想な状況は、まだ続いてるみたいだけどね‥」
かりん 「さあ、早く謝罪なさい！！」
雉晶 「ひ、ひいぃぃぃぃぃ！！ ゴメンなさい！ ゴメンなさいぃ！！
今、船にあるお宝、全部差し上げますから、許してクダサイぃぃぃぃ！！」
かりん 「違う！！ そんな事どうでも良い！
私は、勇者牧村を侮辱した事を、謝罪しろと言っている！！ さあ、早くなさい！！！」
沙夜 「‥‥‥確かに続いてるね。 あれは、まだまだかかりそうだよ‥‥」
瑞希 「そうだね‥。 アッチはアッチで忙しそうだし‥‥折角くれるって言うんだから、海賊のお宝を確認しない？」
沙夜 「う、うん。 でもコレじゃあ、ドッチが海賊か分からない気が‥」
瑞希 「‥でも、敵は海賊。 ゲームなんかじゃ、海賊の人権は、認められてない事が多いんだよ？
パイレーツＡ、パイレーツＢ、ボスパイレーツ‥‥みたいな感じで現れては倒されて、経験値とお金になる存在なの‥」
沙夜 「‥‥スゴイ悲しいね、それって。
‥それにしても、このお宝。 宝石とかが多いね。 ボスさんが、女の人だったからかな？」
瑞希 「悲しいとか哀れとか言いながら、沙夜さんも漁るんだ‥」
沙夜 「うっ‥で、でも、お金は占いで必要だし‥。
あっ、これも綺麗だね。 野球ボールくらいの玉。 真っ赤に光って、とてもキレイ‥」
静乃 「‥あれ？ それって、探してたオーブですよ？ 沙夜先輩！ さっそく一個ゲットですね」
沙夜 「え、ホントに？ いきなり手に入るなんて、スゴイ偶然‥」
瑞希 「良かったね。 ‥海賊が帰っちゃったら、手に入らなかったし‥‥これも、神瞳さんのお陰だね」
沙夜 「うん、そうだね。 神瞳さん、ありがとう」
かりん 「勇者牧村は、立派なお方です！！ はい、復唱！！」
雉晶 「ゆ、勇者牧村は、立派なお方です！」
かりん 「声が小さい！！ もう一度！！！」
雉晶 「ひ、ひ〜ん‥‥もう悪さはしないから、助けてぇ〜‥‥」
沙夜 「‥‥‥まだやってるし‥」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
＜ ダイジェスト その２＞
火の洞窟にて。
かりん 「やぁっ！！！」
ザシュ！！
沙夜 「す、スゴイ‥‥今の一撃で、頭の一つが吹き飛んだよ？」
瑞希 「うん‥でも、頭はまだ七つあるし‥。 まだまだ、油断は出来ないね」
静乃 「それにしても、ヤマタノオロチですかぁ。
伝説のモンスターと互角以上に戦えるんですから、かりん先輩も、ホントスゴイですね」
かりん 「皆さん！ 危ないですから、もう少し下がって下さい！！
どうやらコイツは、火を吹きます！！」
ボォーーーー！！
沙夜 「きゃあきゃあ！ ほ、ホントに火を吹いたぁ！ あ、熱々！！」
静乃 「か、かりん先輩？ かりん先輩はどうしました！？」
瑞希 「大丈夫‥チャント避けたみたい」
かりん 「ふぅ‥火を吹かれては、容易に近づけない‥‥‥ん？」
沙夜 「あっ、あれ見て！ さっき吹き飛んだ頭が、復活してるよ！？」
瑞希 「回復能力があるんだね。 ‥しかも、結構強力なのが‥‥」
沙夜 「で、でも、頭が元通りになるなんて‥‥そんな、トカゲじゃあるまいし！」
静乃 「トカゲでも、頭は元に戻りませんよ？ 尻尾ならともかく」
沙夜 「うっ、確かに‥‥。 チョット混乱してるのかも。
‥で、でも、あれじゃ倒しようがないよ。 他の頭を潰してる間に、最初に倒した頭は復活しちゃうんだもん！」
瑞希 「そうだね。 ‥じゃあ、相手の弱点とか探ってみる？」
沙夜 「え？ そんなコトが出来るの？」
瑞希 「うん‥。 相手の情報を調べる魔法とかあるの‥‥やってみる？」
沙夜 「う、うん。 出来るのならやってみて。 神瞳さんも、大変そうだし」
瑞希 「分かった‥‥じゃあやってみる。
‥コウシンジョサン、オネガイシマス‥‥」
沙夜 「‥‥そこはかとなく、イヤな雰囲気の呪文‥」
瑞希 「‥‥見えた。 ヤマタノオロチの弱点は‥‥」
沙夜 「‥じ、弱点は？」
瑞希 「‥股が七つなのに、ヤマタ（八股）ノオロチと呼ばれてるのを、気にしてるってコトみたい‥‥」
沙夜 「‥‥‥‥‥‥は、はい？」
静乃 「あ〜、ナルホドぉ。
確かに、頭が八つなら、その間の股は七つですもんね。 ホントなら、ナナマタノオロチって名前になるハズですね」
沙夜 「‥‥そ、そんな、使い古されたネタみたいなコトが、弱点とか言われても‥‥」
かりん 「いくぞ！！ 霞・三連！！！」
ザシュ！！ ザシュ！！ ザシュ！！
沙夜 「‥あっ、す、スゴイ‥‥。 今度は同時に、みっつの頭を潰したよ！」
静乃 「‥あ〜、でもダメですね。 また元に戻っちゃいました」
沙夜 「うぅ〜‥神瞳さんが苦戦するなんて‥‥。
ど、どうしようか？ あたし達じゃ、どうやっても手助けなんて出来ないし‥‥」
静乃 「確かに私達じゃ、近づいただけで真っ黒焦げですね」
瑞希 「‥‥奥の手があるけど、使ってみる？ 禁断の呪文を‥」
沙夜 「‥‥‥‥奥の手って‥‥お月様を落とす魔法のコト？」
瑞希 「ううん‥‥それよりも、もしかしたら危険度が高いカモ‥」
沙夜 「‥そ、そんなにスゴイの？
でもそれじゃ、モンスターさんを倒せても、洞窟が崩れたりしないの？」
瑞希 「‥どうだろう‥‥多分、そこまでは行かないと思う。
でも、沙夜さんには負担が行くかも‥それも、かなり大きな‥」
沙夜 「え？ あ、あたし？ な、なんであたしに負担が来るの？」
瑞希 「‥沙夜さんの力を借りないと、使えない術だから‥‥。
‥沙夜さんと言うか、勇者の血筋の力を借りる‥って言った方が良いかな？」
沙夜 「ゆ、勇者の‥？ って、きゃ！！」
ボォーーーーー
かりん 「くっ！ またブレスか！」
静乃 「アチチチ‥。 こんな遠くでも熱いのに‥かりん先輩は、あんな近くで熱くないんでしょうかね？」
沙夜 「‥‥熱いに決まってるよ‥。 あの神瞳さんが、眉をひそめるくらいだもん‥‥。
‥‥‥春日さん。 さっき言ってた呪文って‥‥洞窟が崩れたりは、しないんだよね？」
瑞希 「うん‥多分ね。 ‥使う？ 禁断の呪文を‥。
沙夜さんが思ってるより‥負担はタブン大きいと思うけど‥」
沙夜 「‥うん。 あたしの力が役に立つなら‥‥‥お願いします！」
瑞希 「分かった。 ‥じゃあ始めるね」
沙夜 「う、うん。 ‥それで、あたしは何をしたら良いの？」
瑞希 「沙夜さんの力は最後に必要になるから‥取り合えず、そこで見てて。 それでは‥。
‥神瞳さん、聞こえる？ 今、そのモンスターのコトを調べてみたんだけど‥」
かりん 「え？ な、なんでしょうか！ 何か、弱点でも見つかりましたか？」
瑞希 「ううん‥それは見つからなかったけど、相手の考えてるコトが分かったよ」
かりん 「そ、そうですか。 何か攻略の糸口になるかも知れません。 どんな事を考えているか、教えて下さい！」
瑞希 「‥うん。 そのモンスターは‥‥神瞳さんも、大したコトないなって思ってるの。
勇者の連れがこの程度なら、勇者沙夜さんも‥ひいては勇者牧村も、カスなんだろうな‥って思ってるみたいだよ」
ブチン！
かりん 「‥‥‥‥‥‥‥‥なんですって？」
静乃 「‥‥‥今、最近聞いたよーな音が、かりん先輩の頭から聞こえませんでした？」
沙夜 「‥に、似てるけど、ちょっと違ったかも‥‥。 この前は『プツン』だったけど、今回は『ブチン』だったし‥」
かりん 「‥おのれ！！ 知りもしないで、牧村さんの事を悪く思うなど言語道断！！ 私の実力は、その身をもって知るが良い！！
いくぞ！！ か〜‥す〜‥み〜‥‥‥！ 八連！！！！」
ズバッ！！ ズバッ！！ ズバッ！！ ズバッ！！ ズバッ！！ ズバッ！！ ズバッ！！ ズバッ！！
沙夜 「ひ、ひゃぁっ！ ‥‥な、なに？ 何がどうなったの！？
あ‥‥あれ？ も、モンスターさんが‥‥いなくなっちゃった‥‥？」
静乃 「え、えぇと‥‥あそこら辺一体に散らばってる肉塊が、ヤマタノオロチのよーですね‥‥」
瑞希 「‥うん。 一瞬で八つの首を吹き飛ばしたみたい‥‥。 さすがは禁呪‥‥スゴイ威力だったね‥」
沙夜 「‥‥き、禁呪って‥‥‥さっき神瞳さんに、牧村君がどーこーって言ったコトなの！？」
瑞希 「うん、そう‥。 威力は試せたし‥‥これからは、どんな敵が出てきても、この呪文で勝てるね。 ‥‥ふふ」
沙夜 「‥‥か、春日さんって‥‥‥」
かりん 「どうだ！！ 牧村さんは、私なんかよりも更に強いのです！！
さあ、先ほどの発言を取り消しなさい！！ ‥って、聞いているのですか！！？？」
静乃 「‥話を聞く頭がないんですから‥‥明らかに聞いてないと思いますけどね。
‥ん？ やまたのおろちの肉塊から、何か光る物が‥‥。
あっ、これオーブですよ！？ 沙夜先輩、オーブ！ オーブを見つけましたぁ！！」
沙夜 「そ、そう‥‥モンスターさんが、飲み込んでたんだ。
またまた、神瞳さんのお陰で、オーブが手に入ったけど‥‥‥」
瑞希 「‥‥けど？」
かりん 「早く、発言を取り消しなさい！！ 取り消すまでは、ここを一歩も動きません！！！」
沙夜 「‥‥アッチのお怒りを、どーやって静めようかと‥‥。
神瞳さん、興奮して周りが見えてないみたいだし‥ヤマタノオロチを倒すより、ムズカシそーな気がして‥‥」
瑞希 「‥それはやっぱり、牧村君のムスコである沙夜さんが静めないと‥‥他の人が近づいたら、殺されそうだし‥。
危険でも良いから使えって言ったの、沙夜さんだから‥‥」
沙夜 「‥勇者の血筋が必要って、このコトだったんだね‥‥‥。
‥‥‥春日さん。 さっきの禁呪は、これからはズット、禁じておいてクダサイ‥‥」
・・・続く
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