週間冬

＜５＞

結局昨日は牧村さんが意識を取り戻した後、すぐに静乃さんのところに向かったため、心を読むことは出来ませんでしたが今日は絶対に読んでみせます。

牧村さんの家へ侵入すれば、必ず聴けるはずです。

家の前に到着してドアノブに手をかけます、鍵は当たり前ですが掛かっていました。

エリスからもらった合鍵を使って、ガチャ、ドアが開き牧村さんが居ると勝手に確信してから中へと入りました。

今は朝の９時です、牧村さんは一体何をしているのでしょうか？ご就寝中でしょうか？

そんなことを考えらながら、居間へと入りました。

牧村さんは居ませんでしたし、今日何かをした形跡もありませんでした。

そうすると自室でしょうか？ということは部屋の中を見放題です。

これはもう行くしかありません。

家の中にある部屋を２，３開けるとそこが目的地でした。牧村さん熟睡しています。

ここはひとつお顔を拝見、こ、これは・・・・・・・・・・・。もっと間近で見なければ、家この際布団中にお邪魔してって、落ち着きなさい神瞳かりん！！

今の問題は元に戻る事でしょう。危ない危ない危うくわれを忘れる所でした。

え～っとまずは・・・・・・・・・・私、神瞳かりんの用紙についてどう思いますか？

（かりんちゃんの見た目はかわいい）

き、聞えました！！確かに可愛いって。是なら由、核心の質問をしましょう。

ま、牧村さんは私のことを全体的にどう評価して思ってますか？そして今の状況をどう思っていますか？

（俺はかりんちゃんが・・・・・・・・・・かりんちゃんは可愛くて、優しくて、融通は利かないけどしっかりしてる。

　力に関しては何か物凄いけど、正直言ってあそこまでまじめなのは一種の才能だと思うし尊敬できる）

牧村さん私のことをそんなにまで！

（絶対、不法侵入とかはしそうも無いし、個人的感情として○○したり、××したり、ピーなことしてみたかったりするけど。

　そりゃぁ決して料理は任せられないし下手のこと言ったら逆に怒られるし、ベアとリスは何か怖いし）

そ、それはショックです。良い意味でも悪い意味でもショックです。

(最後に、かりんちゃんが見えないのは楽しみが減ってはしまうけど、生活に困るほどじゃあないしな)

ガーン、あまりのも大きなショックを受けてしまいました。私がそんな風に思われていたなんて････････。

とにかく一度エリスの元へ行って打開策を。

私は肩を落として、牧村さんの家を後にしました。

待ち合わせの場所に予定通りエリスが待っていました。

「おうかりん結果はどうだった？」

暗澹たる気分のままたった今聴いて来た事を一部始終を話しました。

「・・・・・・・・・そりゃぁちょっとつらそうだなぁ。でもまぁ犯罪をしたんだからここはひとつ納得を」

「一体何がここはひとつなんですか？それに私犯罪なんて」

エリスは左手の指を額に当てながら

「かりんそうは言うけどな、静乃を斬るは、勝手に鍵をあけて家に入り込むのは明らかに犯罪だろうが？」

「エ、エリスまさか！！まさか計ったの！？」

「なんであたしがかりんを落とし入れなければいけないんだ？かりんが居なくなったらあたしも困るって言っただろう」

「た、確かにそうは言ってましたけど・・・・・・・・。じゃ、じゃぁ何で鍵なんか」

それはだなぁ、冗談で渡したんだ。まさかそこまで冷静さを失っているとは思わなかったからな」

そういわれてようやく私が今まで、どれだけ不可思議な行動を取っていたかに気づきました。

「まぁそれはそれとして打開策はだなぁ」

「打開策は？」

「牧村に触れてこい！！」

「なんなんですかその打開策は！？」

エリスは頭を書きつつ

「だってなあ、牧村は実はかりんに触れたい見たいだし、触れられないから見えなくても良いらしいし、かりんはかりんで認識されなくなってから一度も触れてないみたいだしな」

たしかにそうおもいあたります。

「で、では牧村さんに触れてきます」

そこへ牧村さんが歩いてきました。

「牧村、牧村！！ちょっとこっちに来てくれ」

小声で私にしっかり触れよっと言ってきました。

そして牧村さんは私達いえエリスに気づいてこちらにきました。

「エリス何かようか？是でも俺は休日を楽しむのに忙しいんだ」

「ほう？どう忙しいんだ？」

「それはゆっくり近所を散歩したりだな」

エリスはにやりと笑いながら

「やっぱり暇を持て余してたんじゃないか」

「う、ま、まぁそうなんだけど・・・・」

そうやってエリスが牧村さんの気を引いているうちに。私は近づいて触ろうとしました。

そのときにまた私らしくないミスをしたのです、地面から出ていた木の根に足を取られて、抱きつくように牧村さんにくっついたのです。

「ん？何か大きい物が・・・・・・ってかりんちゃん！？」

エリスが言っていたように触れたおかげで牧村さんに私が見えるようになったみたいです。

ですが、いきなり抱きつくという行為に結果的になってしまったため、私は顔も見れずに俯いてしまいました。

「かりんもやるなぁ、いくら触れとは言ったけどまさか抱きつくとは」

私は完全に硬直してしまい、頭も混乱したまましばらく全く動けなかったのです。

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